訪問リハビリとどう違うの?

マッサージとリハビリの違い

マッサージとは、術者の手指を使い異常な状態にある生体に対し力学的刺激(押し/揉み/さすり/たたき/震わせ/引っ張り)を与え、その刺激の強弱により生体の持つ恒常性維持機能を賦活させ、変調をきたしている生体の健康状態を継続・増進させるものである。
マッサージはヨーロッパにおこり、体系化され医療に応用されていたものを、明治の中期にフランスから輸入され医療補助の手段として、広く用いられていたものである。
マッサージ(Massage)という言葉はフランス語であるが、語源はアラビア語の「おす」(Mass)ギリシャ語の「こねる」(Sso)という言葉から来たものと言われ、またラテン語の「手」(Manus)と同一語源であるといわれている。したがって、マッサージとは「手を以て、こねる、押す」という意味になる。ちなみに、中国でおこり、日本で発達した按摩の按は「おす」、摩は「なでる」という意味で、洋の東西を問わず、言葉の起こりはおなじである。
マッサージとは、術者の手指を以て直接皮膚を刺激し、その方向は主に求心性である。この刺激により、血液・リンパの流れもよくなり、新陳代謝機能が盛んとなり、結果組織の機能を亢進させ、抵抗力か強くなる。
また、触圧刺激は皮膚の知覚神経を介し、内臓の機能にまで影響を与えるので、ホルモンの分泌にも影響を及ぼすことが知られている。
ギリシャの医聖ヒポクラテスは、「医師たるものは、医術についてのあらゆる学理とともに、マッサージを習得しなければならない」と説いたと言われている。このことは、当時(B.C.4~5世紀)医療の中でのマッサージの重要性を表している。
日本においては、明治中期に輸入されたものが、古来より伝わる按摩と融合され、現在も形を変えながら、医療技術として発達し続けている。
適応症として、不定愁訴症候群(肩こり・だるさ・頭痛・頭重・めまい・耳鳴り・疲労・腰痛・便秘・不眠・食欲不振・冷え)や、内因性の慢性病(神経痛・リウマチ・本態性高血圧)などがある。

リハビリとは、機能回復訓練とも言い、医師の指示のもとに行われる。語源はラテン語で、re(再び)+ habilis(適した)、すなわち「再び適した状態になること」「本来あるべき状態への回復」などの意味を持つ。
しかし、それだけの意味ではなく、患者様を取り巻くすべての事柄を総体的に回復させるべく、多くの専門家が一体となり取り組んでいかなければならないものである。
マッサージと比較されるものは、主に医学的リハビリテーションと言われ、理学療法士や作業療法士などが、機能回復のために行なう運動を含めた治療方法である。
マッサージとリハビリの違いとは、簡単に言えばリハビリをスムースに進められるように身体機能を運動のできるレベルにまで戻すのがマッサージであり、その後社会生活が円滑にできるようにするためのものがリハビリであります。

費用面での違い

それでは、訪問マッサージと訪問リハビリでは費用面ではどう違うのでしょうか?下記の表をご参照ください。
  訪問マッサージ 訪問リハビリ
保険の種類 健康保険 介護保険
手続きの仕方
  • 本人または家族が、当院またはケアマネに相談する
  • 相談を受けたものまたは家族が医師に同意書の提出
  • 同意書発行を確認し次第、施術者が訪問しサービス開始
  • 本人または家族がケアマネに申し出をする
  • ケアマネが本人の状態を確認または本人の意思の確認
  • ケアマネが主治医に申告
  • 主治医が指示書を書く
  • ケアプラン作成
  • サービス開始

訪問マッサージと訪問リハビリではどちらがいいの?

残念ですが、患者様にとってどちらがいいという事は一概には言えません。もし迷うようであれば、当院も含め、訪問マッサージ院、訪問リハビリテーションを行っている病院を複数ご相談されるのが良いかと思います。当院といたしましては、患者様の体を第一に考え、訪問リハビリの方が良いと判断した際には、その通りご回答いたします。